動機づけ面接の特徴は「タバコをやめたいけど吸いたい」という患者さんの迷い(両価性)の解消を目指し,禁煙の動機を引き出すことです。面談の習得方法が構造化されていることから,動機づけ面接は「面談をスキルにする!」といわれています。対人援助の基本的な面談スキルとして世界中で学ばれているものです。
「難しいから、タバコをやめるのは無理」
から 「難しいけど、タバコをやめてみてもいいかも」という
患者さんの「内的動機」を引き出す面談のスタイルを一緒に体験してみましょう。
多くの人は,自分が目標としている理想の自分と現状の自分とのギャップをなんとなく自覚しています。
もう少しやせたいけど,やっぱり甘いものは食べたいし・・
お金を貯めたいけど,自分の趣味は我慢したくないし・・・
薬は飲みたくないけど,運動もしたくないし・・・
上記のような「変わりたいけど変わりたくない」という状態を打破するためには,自己探索が第一歩となります。患者さんの自己探索を促すために,面談者が心がけるポイントについて一緒に確認しましょう。
急にタバコをやめることに抵抗を示す患者さんは,非常に多いのが現状です。しかし,患者さんの中には「体調が悪いし,眠れないし,タバコをやめたいと思うんだけど・・」という方もいます。タバコをやめたくない理由に耳を傾けつつ,タバコをやめたい気持ちを引き出していく。これが動機づけ面接の最大の特徴です。相手の変わりたい!という言語を識別しつつ、その発話を大事に育てていく時のポイントを演習を通して体験してみまよう。
面談を進めていく中で、患者さんの自律を尊重しつつも、専門家として情報を提供する必要がある場合があります。そのような時,どのようなスタイルで行うと患者さんにあなたの情報が届くでしょうか?
情報を一方的に提供し続けると,途中から患者さんは理解する作業をやめてしまうことがあります。
「伝える」から「伝わる」へ。 情報を提供する時のコツとは? 演習でご一緒しましょう。
文責:北田雅子